研究シーズ名
イオン液体が拓く環境調和型プロセスおよび高性能電解質の開発
分  野 化学・応用化学
キーワード イオン液体・高分子電解質・リチウム電池・双性イオン・バイオマス・セルロース
研究者名 藤田 正博
Fujita Masahiro
職  名 准教授
所  属 理工学部
物質生命理工学科
連絡先
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概    要
 イオン液体とは、有機の陽イオンと陰イオンを組み合わせて室温で液体となる塩の総称です。イオン液体は、イオンのみからなる液体で静電的な相互作用力が強いため、真空下で加熱しても揮発せず、揮発しない液体なので燃えないという特徴を有します。これら不揮発性・不燃性という特徴が、一般的な揮発性有機溶媒とイオン液体を最も区別する性質です。生活環境に飛散しない、繰り返し何度でも使えるという従来困難であった技術開発を容易に達成できることから、地球に優しい“グリーンソルベント”として注目を集めるようになりました。
 我々の研究グループでは、イオン液体を基幹材料として、主に以下の研究テーマに取り組んでいます。

応用例
セルロース溶解能を有するイオン液体中でイチョウ葉を煮込むことで、インフルエンザの特効薬“タミフル”の原料であるシキミ酸を従来方法よりも効率よく抽出することに成功しました。
今後の発展性
シキミ酸以外にも、植物に含まれる様々な薬理活性成分を効率よく獲得でき、さらにセルロース成分からバイオエタノールを生産できれば、化石燃料に依存しないエネルギー源を確保することができます。
研究設備
紫外・可視分光装置、蛍光分析装置、GPC:Gel Permeation Chromatography、ラマン分光装置、DSC:Differential Scanning Calorimetry、TG-DTA:Differential Thermal Analysis- Thermo Gravimetric、動的粘弾性装置、粉末X線回折装置、インピーダンスアナライザー、ポテンショ・ガルバノスタット、AFM:Atomic Force Microscope、エレクトロスピニング、レーザー顕微鏡、電池充放電装置
共同研究・外部機関との連携への期待
・イオン液体を用いた天然資源の効率的獲得方法の開発
・非可食性バイオマスを原料とするバイオエタノールの生産
・高性能リチウムイオン電池の開発
関連特許・論文等
「シキミ酸取得方法及びシキミ酸製造方法」特願2011-052211
T. Usuki*, N. Yasuda, M. Yoshizawa-Fujita*, M. Rikukawa, “Extraction and isolation of shikimic acid from Ginkgo biloba leaves utilizing an ionic liquid that dissolves cellulose”, Chem. Commun., 47, 10567 (2011)
M. Yoshizawa-Fujita*, T. Tamura, Y. Takeoka, M. Rikukawa, “Low-melting zwitterion: effect of oxyethylene units on thermal properties and conductivity”, Chem. Commun., 47, 2345 (2011)

お問合せ先
上智大学学術情報局研究推進センター
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