研究シーズ名
げっ歯類及び鳥類の行動発現に関する行動生理学的研究
分  野 行動生理学
キーワード 性行動、学習、記憶、概日リズム
研究者名 千葉 篤彦
Chiba Atsuhiko
職  名 教授
所  属 理工学部
物質生命理工学科
連絡先
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概    要
 我々は動物の行動発現の脳神経機構について、主として神経行動内分泌学的なアプローチで研究を進めています。例えば、性行動の発現には脳の特定の領域が関係していますが、これらの領域には雄性ホルモンや雌性ホルモンなどの性ホルモンに対する受容体が分布します。性ホルモンの分泌は個体の成長や外界の刺激によって変化し、これらの脳領域の神経活動を活性化、または非活性化することによって、性行動の発現を制御しています。
 また、動物の示す睡眠覚醒などの概日リズム、学習記憶機能などにも様々なホルモンが密接に関係しています。
 行動を制御する脳におけるホルモンの作用は極めて複雑であり、いまだに解明されていない部分が多く残されています。我々は、脳の特定領域へのホルモンやホルモン拮抗薬の微量局所投与や全身投与による動物の様々な行動への影響を評価し、動物の行動発現における脳神経機構の解明を目指しています。
応用例
・ホルモンの脳の特定の領域における作用を調べるためのひとつの方法として、注目する脳領域にホルモンやホルモンの拮抗薬を微量局所投与する方法が有効です。このような技術はホルモンの作用のみならず、様々な薬物の脳内における局所的な作用を検討することに適用可能です。さらに、脳の局所領域の破壊実験や、in vivo マイクロダイヤリシス法などによる脳の特定領域における神経伝達物質の放出量の測定などにも応用できます。
・個体の示す行動は多くの要素が複雑に組み合わさった結果であり、ホルモンや薬物の行動発現に対する影響を明らかにするためには、着目する行動をひとつひとつの要素に分解してより単純化し、それぞれの行動の要素を数量化する技術を必要とします。我々はこれまでにこのような行動学的手法により様々なホルモン環境下での性行動、学習記憶機能、日周リズムなどの行動の解析を行ってきました。このような行動解析の手法は、ホルモンや様々な薬物の行動への影響を客観的に評価することに有用です。
今後の発展性
行動発現における神経機構はいまだに不明な点が多くあります。我々の研究は特に加齢に伴う記憶学習機能の低下、多動、リズム障害など、現代社会における様々な問題の解明、治療につながる基礎研究として重要です。
研究設備
脳定位固定装置、マイクロダイヤリシス、HPLC(High Performance liquid chromatography)、DELFIAシステム(Dissociation Enhancement Lanthanide Fluorescence ImmunoAssay System)
共同研究・外部機関との連携への期待
様々な薬物の動物行動発現への効果を評価することができます。

お問合せ先
上智大学学術情報局研究推進センター
TEL:03-3238-3173 E-mail:g_rant@cl.sophia.ac.jp